クローズアップ2
インテリア・エクステリアにクローズアップ
インテリア
見るところ、触れるところすべてにおいてグレードアップ
スタンダードではややプレミアム感が不足すると感じていた部分がほとんど解消され、運転する楽しさはさらにアップする。どちらかというとスパルタンなスポーティー感よりも、プレミアム感や高級感の比重が高いチューニングが施されている。
この黒-赤のカラー設定は賛否両論だが、色を変えるならボディーカラーや好みに合わせて選べるぐらいにしてほしいものである。が、それを言い出すと価格にも跳ね返りかねないので難しい所だ。
開発陣の情熱がこの赤に込められていると解釈すべきかもしれない。
品名 | フォトイメージ | コメント |
シート | ノーマルスイフトでも大きめの座面やクッションの効果で長距離もさほど苦にならない良質なシートだが、スポーツではパッドの硬度アップと共に左右のサポート性を向上させている。乗降がしやすく姿勢の自由度の高いノーマルと、サポート性の高い本格レカロの中間仕様といえよう。 <<ちなみにこちらがセットオプション車に装備されるレカロ製バケットシート。なお、リヤの居住性については、クッションがやや薄いかと思われるが、居住性は悪くない。フットスペースは前席のリクライニング次第で広くなる。 |
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メーター | 220Km/h フルスケールメーターと3連ともメッキ調メータリングを装備。実際、220Km/hが出るかどうか、また挑戦するような機会はおそらく1度もないだろうが、最も多く目にする部分だけにこの品質アップはうれしい。プレミアム・コンパクトに乗っているという気分が味わえるに違いない。1.3はスピードメーターのみ、メッキではなくつや消しシルバーの枠となっている。 タコメーターのレッドゾーンは6800rpmからとなる。参考までに0-400m加速性能は下記のとおりである。(2名乗車相当での計測値) 1.5スタンダードAT :18.2秒 1.6スポーツ AT :17.5秒 1.6スポーツ MT :16.0秒 |
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ペダル | ステンレス製ペダル(カバー)とフットレストを標準装備し、言うことなしの操作性と機能性を獲得。MTのクラッチはスタンダードと同じく油圧動作である。 フットレストはオプションでも良いので是非全車に設定して欲しいものである。スタンダードと比較すると、クラッチペダルが若干右にオフセットされているようだ。 |
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シフト | シフトブーツには赤いステッチが施され、スポーティーな雰囲気を演出している。また、シフトパターン部はシルバー塗装されているようである。ノブの材質は写真を見る限りでは1.3XG/XEと同じようだ。もともとシフトフィーリングは曖昧なフィールがなく、国産コンパクトカーではトップクラスと言えるほど優れているが、スポーツではさらに磨きをかけて、ケーブルの摺動抵抗を減らし、より軽い力でしっかりとした操作感を得ているという。シフトがこれほど快適で楽しいなら、ほとんど面倒だとは思わないはずだ。詳細 |
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エクステリア
スイフトスポーツで一番目を引くのはフロントのバンパー形状の変更であろう。高速時の車体の揚力を全面的に低減させており、高速時の安定感を上昇させている。標準で装備されるエアロパーツは下記のとおりである。
・フロントバンパー
下部をフィン形状とし、前部のリフトアップを抑制。大胆な造形とツートンカラー(フィン部分グレー塗装)により、立体感が強調されてアグレッシブな印象を与えている。リヤバンパーも専用で整流効果の高いディフューザタイプとしている。スッキリしたフェイスが好みという方なら、フィン部分を同色にすればその効果が得られるだろう。DIY例
・サイドアンダースポイラー
空気の流れを車体斜め上方にはねあげるストレイク形状にデザインされ、整流効果をアップ。ボディーのガードにも一役買っている。なお、ここもグレー塗装がされている。 標準で装備され、高速走行時の揚力を低減させ、直進安定性を向上する働きがある。
このほかにヘッドライトのインナーがスモーク塗装され、顔がグッと引き締まった印象を受ける。なお、スポーツのエクステリアパーツはさらにオプション設定(SUZUKI)されているものもある。
・ルーフエンドスポイラー
試乗する前のイメージは下記一覧のようなものであったが、実際に乗ってみるとやはりそのとおりに感じた。
私は、総合的なバランスと、手を加える楽しみを残しておきたいという点では今の1.3XGを乗り続けたほうが良いと思っているが、1.6の存在はずっと気になってしまうに違いない…
・「パワフル」「スパルタン」というよりも、「ハイクオリティー」もしくは「上質な」クルマに仕上がっている。
・一般的な観点(コスト含む)から見て、全体的なバランスが良いのは1.3、1.5のスタンダード。
・1.6には手を加えるところがあまりない。加えるならスタンダード(1.3)のほうが面白いかもしれない。
・燃費がさらに芳しくない為、エコノミー・コンパクトカーを求める人には1.6はお薦めできない。
何はともあれ試乗してみるべきだが、少しでもクルマの「実」の楽しさを求める方にはスタンダードも含めて検討すべきグレードであろう。チューニング次第でさらに走りに磨きをかけることもできるし、逆にエレガントなヨーロピアンスポーツ系に仕立てることも出来る。そういう意味での器は大きい。
そして、乗ってみれば感じるだろうが、エンジンパワーやトルクの”数値”を体感するクルマではなく、純粋に5感に何かを訴えかけてくるクルマだ。速いとか遅いとかではなく、気持ちよくて楽しい。スポーツのその感触は、1.3XGに乗る自分の身体にさえ焼きついている。
数値を追求する時代は終わりを告げたとも言えるのかもしれない、そう思わせる、いい意味で古くて新しい車だと感じた。
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